算数

分数の解き方と教え方(小学2・3年生)

「分数って難しそう…」と感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。
でも、小学2・3年生で習う分数は、身近なものに例えながら教えることで、お子さんもすんなり理解できます。
今回は、この時期に学ぶ分数の基礎について、実際の問題を解きながら、お子さんへの教え方のコツをご紹介します。

①分数って何だろう?まずは基本から

分数を教える前に、「分数とは何か」をお子さんに理解してもらうことが大切です。
分数とは、1つのものをいくつかに分けたうちの一部を表す数のこと。
たとえば、ピザを4つに切って、そのうちの1つを「4分の1」と言います。

この「等しく分ける」という感覚を、まずはお子さんに体験させてあげましょう。
折り紙を半分に折ったり、リンゴを切り分けたりする実体験が、分数理解の土台になります。








②分数を楽しく学ぶコツ

分数学習で大切なのは、日常生活の中で分数を使う機会を作ること。
お菓子を分けるとき、ジュースを注ぐとき、「これは全体の何分のいくつかな?」と声をかけてみましょう。

料理のお手伝いも絶好のチャンス。
「このピザを4人で分けるから、1人4分の1ずつだね」「半分の半分は4分の1だよ」と、自然に分数の会話を取り入れることで、お子さんは遊び感覚で分数に親しめます。

また、折り紙や色紙を使った工作も効果的。
「半分に折って、さらに半分に折ったら、4分の1になったね」と、手を動かしながら学ぶことで、分数の感覚が身につきます。

③つまずきやすいポイントと対処法

多くのお子さんが混乱するのが、「分母が大きいほうが小さい」という点。
普通の整数なら、数が大きいほうが大きいので、これは不思議に感じるのです。

このつまずきを防ぐには、常に「同じ大きさのものを分ける」というイメージを持たせること。
「10個のアメ」と「10個に分けたケーキの1切れ」は違う話だということを、繰り返し確認してあげてください。

また、焦って先に進まないことも大切。
2年生・3年生の分数は、分子が1のものが中心です。
まずはこの基本をしっかり理解してから、次のステップに進みましょう。

④保護者の方へ

分数は、小学校の算数の中でも特に重要な単元。
ここでつまずくと、その後の学習に影響が出てしまいます。
でも、焦る必要はありません。
お子さんが「分かった!」と目を輝かせる瞬間を、一緒に楽しみながら待ってあげてください。

教えるときは、答えを急がせず、「どう思う?」「なぜそう思ったの?」と考えるプロセスを大切にしましょう。
間違えても「惜しい!」「いい考えだね」とポジティブに受け止めることで、お子さんは安心して挑戦できます。

実物を使った体験学習を取り入れながら、親子で楽しく分数を学んでいきましょう。
その時間が、お子さんの算数好きの土台になっていくはずです。